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【続編】2つの職種から見た「認知症」~内山先生に聞いてみました!~

こんにちは。ST kouhouです。

STは、言語聴覚士のことで、コミュニケーションとのみ込み(嚥下)を支える医療系国家資格のいる職業です。Speech-Language-Hearing Therapistsの略です。

新潟市北区島見町にある新潟医療福祉大学の言語聴覚学科広報よりお届けします。

今回は,前回の続きで内山先生にお聞きした認知症についてです。

前回の内容

内山先生の研究内容

元々は看護師さんだった内山先生,言語聴覚士に転身された切っ掛けは?

先生の研究テーマである「高次脳機能障害」「認知症」は,最近特によく耳にするようになりましたが,「認知症」って何ですか?

あれ?なんだか身近にも心配な方います?初期症状はどのようなものがありますか?

前回の記事は,こちらから読めます。

診察を受けると,どのようなテストを受けることになりますか?

患者様の脳の一部を採取して顕微鏡で見るというように,私たちは患者様の脳を直接見ることができません。そのため,3つの方向から状況証拠を集めます。MRIや血液検査など機械を使って人体を調べる。記憶の検査や体の動きなど患者様を直接検査する。ご家族から生活上の情報を聞き取る。認知症の症状はでたらめに起こるものではありませんので,この3つの方向から認知症の有無と認知症の原因となる疾患を探ります。

認知症の方への看護,言語聴覚療法について

看護師も言語聴覚士も社会的に求められる役割は異なるものの,患者様やご家族をサポートするために欠かせない職種であると思います。あえて違いを言うと,看護師はより総合的な視点で,言語聴覚士は脳の働きやコミュニケーション,食事に特化した視点で関わるということになるかと思います。認知症は脳の働きの障害により,日々の生活に支障が生じますので,その認知症に特化した視点と技術を持つ言語聴覚士は認知症診療のうえで非常に重要な職種であると思います。しかし,残念ながらまだ認知症を専門とする言語聴覚士は多くはないのが実情です。

認知症の予防について

認知症を引きおこす病気は脳梗塞などの脳の血管の病気と徐々に進行する神経細胞そのものの病気とに大きく分けられます。認知症を予防することはこれらの病気を予防するということになります。脳の血管の病気の予防には血圧や食事の管理など生活習慣の改善が非常に重要です。一方,神経細胞そのものの病気については世界中で研究や薬の開発が行われていますが,日々の臨床で用いられるような十分な成果は上げられていませんので,病気の進行を止めることはできません。そこで,認知症や認知症予備軍あっても可能な限り進行を遅らせるということが重要になります。そのために,我々は患者様の病気と脳の障害を適切に把握し,ご家族には病気のことを知っていただき,患者様には状態に応じた適切な活動を確保し,整えられた環境で気分よく過ごせる時間を増やすということが大切になります。

個別相談・大学見学会で,高校生に検査を紹介する内山先生 学科インスタ記事より

内山先生は,7月Web OCで学生との対談動画にご出演予定です。ぜひ,そちらもご覧ください。