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【言語聴覚学科】大石如香教授らの研究論文が『音声言語医学』に掲載されました!

こんにちは。ST kouhouです。

STは、言語聴覚士のことで、コミュニケーションとのみ込み(嚥下)を支える医療系国家資格のいる職業です。Speech-Language-Hearing Therapistsの略です。

新潟市北区島見町にある新潟医療福祉大学の言語聴覚学科広報よりお届けします。

大石如香教授と田村俊暁助教(言語聴覚学科)の研究論文が日本音声言語医学会の学術誌『音声言語医学』に掲載されました!

大石先生は、脳卒中や交通事故などで脳に損傷を受けた後遺症として起こる、ことばや記憶、視覚認知障害などの障害について研究しています。田村先生は神経難病の言語聴覚療法や発声発語器官の運動の働きについて研究しています。

今回は、脳梗塞による失語症の患者さんにみられた『ジャルゴン(相手に伝わらない意味不明な発話)』に関する研究です。大石先生からのコメントは以下の通りです。

(卒業研究発表会:大石ゼミの皆さん)

研究概要と大石先生からのコメント

今回の研究では、脳梗塞後にジャルゴンを呈した失語症の患者さんを対象に、表記不能型ジャルゴンの発現メカニズムや病巣との関連について認知神経心理学的および神経心理学的検討を行いました。その結果、本例にみられた表記不能型ジャルゴンの原因として発語失行と自己発話のモニタリング障害に加えて重度の音韻構造化の障害が示唆されました。また、本例にみられた言語機能の低下は左中心前回・中心後回・上側頭回皮質および皮質下損傷に起因すると考えられました。

ST kouhou

ST kouhou

失語症は、脳梗塞や脳出血などによって脳の言語機能が損傷されることにより、言語機能である「聞く」「話す」「読む」「書く」の働きが障害された状態です。その失語症の症状の中で聞き手には理解できない意味不明な発話をジャルゴンといいます。

 失語症の患者さんは、言いたいことが言えない、自分の想いを相手に伝えられないという困難さを抱えます。また、ご家族も言いたいことがわかってあげられない、コミュニケーションがうまく取れないという辛い状況になることがあります。ことばを通したコミュニケーションは私たち人間の根源的な欲求であり、失語症の患者さんや家族に対する支援は大変重要です。

 今回の症例研究のように、『認知神経心理学』や『神経心理学』は一人ひとりの患者さんにみられる症状をじっくり詳細に調べることから発展してきました。目の前の患者さんに起こっている症状が、一体どのような原因で起こっているのか、どのレベルの障害なのかを明らかにすることは、リハビリテーションにとって欠かせません。

  “失語症”の症状やリハビリテーションについては言語聴覚学科2年次と3年次に『成人言語障害学』や演習の授業で学びます。普段、私たちが意識せずに話している“言葉”やコミュニケーションについて学ぶ科目です。一緒にことばやコミュニケーションの支援について学んでみませんか?

大石先生,ありがとうございました。原著論文には,ジャルゴンを呈した会話例も示されています。大変勉強になりますので,ぜひ読んでみてくださいね。

原著論文情報

大石如香, 菅井 努,田村俊暁.心原性脳塞栓後に表記不能型ジャルゴンを呈し伝導失語に収束した一例 . 音声言語医学 63(2): 103-114, 2022,

原著論文はこちらから,読めます。doi: https://doi.org/10.5112/jjlp.63.103

大石如香教授の教員紹介HP
大石 如香 | 教員紹介 | 言語聴覚学科 | 新潟医療福祉大学 (nuhw.ac.jp)
 
田村俊暁助教の教員紹介HP
田村 俊暁 | 教員紹介 | 言語聴覚学科 | 新潟医療福祉大学 (nuhw.ac.jp)