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テレビのアナウンサーの顔が歪んで見える?ー卒業研究発表会2021年度(大石ゼミ)からー

今年度の卒業研究発表会の様子をお伝えするシリーズ、第4回目は大石ゼミの卒業研究発表を紹介します。

大石ゼミの卒業研究テーマは下記の通りです。

  • 失語症の長期経過と回復メカニズムについて
  • 脳損傷後にみられる交叉性失語について
  • 原発性進行性失語の評価とリハビリテーション
  • 脳損傷後の変形視について
  • 皮質下性失語について─線条体失語と視床失語の比較を中心に─

ゼミ担当教員の大石如香教授の専門は失語症をはじめとする神経心理学(脳の構造と心の働きの関係を扱う学問)です。学生の発表も神経心理学に関連するテーマとなっています。

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発表の中の一演題、「脳損傷後の変形視について」の発表について紹介します。

変形視とは、見ている対象が何であるかはわかっているものの,形や大きさ,色,奥行きなどが通常とは違った印象で見える症候を指します.変形視の見え方は人によってさまざまで,実際のものより大きく見えたり,逆に小さく見えたり,一つのものが複数に見えたりします.病気やケガなどで脳を損傷したときに起きるとされていますが,脳のどこを損傷すると生じるのかは明らかになっていません.

今回の研究で変形視に関連する先行研究を検討した結果,お顔に対する変形視が出現しているという共通点がありました.たとえばテレビに映ったアナウンサーの片方の目だけ小さく見えたり,下がって見えたりするという報告があります.また,脳梁という左右の大脳半球を結ぶ部位の損傷が,変形視と関わっている可能性が示唆されました.

言語聴覚士は失語症をはじめ,脳の損傷の結果起きる様々な認知機能障害を対象とします.今回の研究対象である変形視も認知機能障害の一つであり,障害を深く理解するには神経心理学の知識が欠かせません.

次回は石本ゼミの発表を紹介します!

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