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言語聴覚学科の教員紹介②桒原桂講師

こんにちは。STkouhouです。

本学科の教員紹介シリーズ,今回は桒原桂講師を紹介します!

桒原桂先生。ご趣味は楽器演奏で,最近はウクレレを演奏されるそうです。

桒原先生は,聴覚障害学がご専門の言語聴覚士です。

桒原先生の紹介はこちら

インタビュー形式で紹介していきます!!


ーよろしくお願いします。先生は関西のご出身とお聞きしました。

はい,京都市左京区で生まれました。京都大学が近くにある場所です。

生まれてしばらくして父がイギリスに留学することになり,私は滋賀県の祖母の家へ移りました。

その後,今度は父がアメリカに留学することになりまして,私も父についてアメリカに行き,2年間過ごしました。

ー帰国子女なんですね。

でも幼稚園に入るまでの時期でしたので,当時のことは覚えていないんですけどね。

帰国後,今度は三重県の津市に住むことになりました。ここには5年間いましたね。そしてまた京都に戻り高校まで過ごしました。

大学からは東京に住みました。専攻は障害児教育です。

大学卒業後にまた京都に戻り,京都大学病院の音声言語研究室に6年ほど勤務しました。

ーそこには言語聴覚士がいたのですか?

この時点で言語聴覚士は国家資格化されていませんでしたが,言語療法士が一人いました。

この研究室では,形成外科と耳鼻科が共同で治療を行っていた,口蓋裂のお子さんの言語治療に携わりました。

また,京都大学病院の耳鼻科は人工内耳センターがあり,人工内耳の術前術後のカウンセリングと言語治療,人工内耳のマッピング(機器の調整)をさせていただきました。

ー最先端の言語治療に関わってらしたのですね。このあとアメリカの大学院に行かれた理由は何だったのでしょうか?

京都大学病院に勤務していたのは,ちょうど日本で人工内耳の手術が始まった時期でした。人工内耳を早期に装用すると,お子さんの言語獲得の促進が期待できます。

しかし当時は,聴覚障害のあるお子さんに人工内耳の手術を行うことについて,激しい議論がありました。

その中で,人工内耳によってお子さんの言語獲得が本当に成し遂げられるのかを,手術の件数が多いアメリカで学んでみたいと思ったのです。

ー大学院へ行かれる時点でも,言語聴覚士の国家資格化はなされていなかったのですか?

大学院にいっている最中に,国家資格化がなされました。そこで一時帰国して国家試験を受け資格を取得しました。

ーそれは大変な受験でしたね。

帰国の飛行機の中で勉強して臨みました。でも,大学院はアメリカの言語聴覚士養成のコースでしたので,学んだことを試験でも活かすことができました。

ー修士・博士,両方の学位をアメリカで取得されたのですか。

はい,修士号をIndiana University, Bloomington校で,博士号をUniversity of Cincinnatiで取得しました。博士課程の専攻は,Special Education(障害児教育)でした。

大学院では学生をしながら臨床にも携わりました。0-2歳のお子さんの聴力検査や親御さんたちの情報交換を行う施設の職員として勤務しました。

ーアメリカの臨床経験は貴重ですね!帰国後は日本の言語聴覚士としてどのような施設で勤務されたのですか?

東京都町田市にある,日本聾話学校です。この学校は0歳から中学校までのお子さんを対象に,手話を全く使わない教育を行っているのが特徴です。

学校では手話を使わない代わりに,職員が補聴器や人工内耳の調整を十分に行い,施設内にはこれらの機器の効果が十分発揮できる音響システムを整えています。

私はこの学校に3年ほど勤務し,聴覚障害の評価と,補聴器や人工内耳の管理,親御さんの相談業務に携わりました。

さらに地元の京都で言語聴覚士養成校の立ち上げに関わったのち,本学へ赴任しました。もう6年になります。

ー先生は一貫して聴覚障害,人工内耳に関わっていらっしゃったのですね。本学科でも聴覚障害Ⅰ、聴覚障害Ⅱ、聴覚障害Ⅱ演習、聴覚障害Ⅲ演習の授業をご担当いただいています。

桒原ゼミの皆さんと

ー現在は新潟大学付属病院の聴覚障害の臨床に関わっていらっしゃるそうですね?

はい,週1回,新生児の聴覚スクリーニング検査(新生児に聴覚障害がないか調べる簡易的な検査)で異常がみつかった赤ちゃんの精密検査を行っています。

また,聾学校の先生たちが月1回,大学病院に来ていますので,聴覚障害のあるお子さんを聾学校につなげるための相談業務も行っています。

人工内耳の手術を受ける際の相談業務も行っています。こちらは1歳から94歳までと幅広く対応しています。最近はご高齢の方も人工内耳の手術を受けることが多くなっています。

ーそもそも先生は,どうして聴覚障害者支援の道を志されたのでしょうか?

それは父の影響ですね。父は精神科医だったのですが,留学先で精神疾患の開放型の治療を学び,帰国後に三重県の病院でその治療を実践しました。

父の勤務していた病院では,自閉症の方の入所施設もありました。施設も開放型なので,自閉症の方は施設の中にとどまらず,私たち家族の住んでいた病院の官舎にもいらっしゃるんですね。それで障害を持つ方を身近に感じていました。

また,敷地内には自閉症の方の療育施設もありました。自閉症の方が少しずつ学び,親御さんをサポートする療育施設を間近にみることで,コミュニケーション障害があっても学習することの重要性を感じ,療育への関心を持ちました。

その頃の思いが,その後障害児教育を志し,聴覚障害を持つ方の支援を行うことにつながったと思います。


桒原先生,インタビューにご協力いただきありがとうございました!

先生は実に多彩な経歴をお持ちなのですね。臨床の現場も,医療,福祉,教育と幅広く経験されています。そして言語聴覚士が国家資格化される前から聴覚障害,人工内耳の臨床に長年携わっておられます。

聴覚障害に関心がある方はぜひ,経験豊富な桒原先生のいる本学科への進学をご検討ください!!

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